退職判事、関根多佳雄を主人公にした表題作を含む12編の連作短編推理小説。
まず、1編1編が平均20ページ程で読みやすかったです。
でも、その短い中で本格推理小説がちゃんと成立しています。
どれも面白かったのですが・・・
特に印象に残ったのは「給水塔」という1編です。
新興住宅地の傍に古くから建っている巨大な給水塔。
それは、「人喰い給水塔」と呼ばれ不気味な噂が後を絶たない。
主人公の関根は、散歩仲間と供に、夜の給水塔を見に行く・・・
給水塔にまつわる不気味な噂は真実なのか?
それとも作り話なのか?
物語の核心より・・・夜にそびえ立つ給水塔のシルエットをリアルに想像してしまい怖かった~。(><)