「真昼なのに昏い部屋」 江國香織
主人公の美弥子さんは、夫の浩さんと二人暮らしの専業主婦。
ある日、近所に住むアメリカ人のジョーンズさんと恋に落ちます・・・・
特別なことは何も起こらないのに、その全てが美弥子さんとジョーンズさんには特別なんだと思った。
「世界の外に出てしまった」・・・美弥子さんの印象的な言葉。
本当に好きな相手と行なう全てのことは、正々堂々としていて何も後ろめたいことはないという
美弥子さんの強さに憧れる。
上巻は、6章に分かれているけど最初の方は、ハスミンがそんなに悪人に思えなかった。
でも読み進むうちに、用意周到で抜かりのない知能犯の殺人鬼だとわかる。
ハスミンの恐ろしいのは、なにか理由があって殺人を犯すのではなく、生まれつきの殺人鬼であること。
笑わない赤ん坊、不気味だな。
「ファントム・ピークス」 北林一光
文庫の帯の「宮部みゆき氏絶賛」の文字に惹かれ読んだ本。
主人公の男性は、山で妻が失踪する事件に巻き込まれる。
半年後、行方不明だった妻が白骨化して発見され・・・・
パニック小説でありながら押さえた描写が返ってリアルに感じられた。