「SOSの猿」 伊坂幸太郎
今回も入念に張り巡らされた伏線がラストで綺麗に繋がった。
作中に出てくる「コンステレーション」という言葉は、バラバラに存在している星が遠くから眺めると
獅子や白鳥の形に見えるように、偶然と思われる事柄も離れて大きな視点から眺めると何か
大きな意味があることを表す。
言い換えると「意味のある偶然」
これこそ、伊坂さんの小説に共通するテーマだなと思った。
「菊花酒 料理人季蔵捕物控」 和田はつ子
シリーズ第9弾。
普段、冷静であまり感情を露にしない季蔵が、瑠璃が他の侍を昔の自分と思い込み慕っているのを見て
嫉妬するシーンが新鮮だった。