「桃色トワイライト」 三浦しをん
このエッセイも面白かった。
なんですとー!!イースター島ってあのモアイのでしょ!?
なんちゅー素敵な島なんだ。
三浦さんは、相変わらずバクチクを追っかけてるし、母上の骨折の手術よりライブ遠征を優先してる・・・
まだ未読のエッセイもまとめて読みたいほど面白かった。
「無痛」 久坂部羊
「廃用身」の作者の作品である。
患者の外見的特徴のみで、病名を診断できる天才医師が、教師一家殺人事件の犯人と対決する物語。
天才的な診断力を持つ医師の為瀬。
彼は、内科的外科的病因を見抜くだけに留まらず、人間の内側から漂う殺気をも感知することが出来る。
この設定が興味深く、物語に引き込まれ、最後まで期待を裏切ることなく、楽しんで読めた。
剣道に打ち込む女子高生の物語。
反則スレスレの手を使っても勝つことが全てと思ってる磯山香織。
正反対の二人が互いに刺激しあって成長していく姿に感動した。続編が楽しみ。
本作も面白く読んでいたのだけど・・・
5編めの「五月闇」で思わぬ事件が。
密偵の中でも私のいちばん好きだった伊三次の最期が書かれていた。
続く6編めの「さむらい松五郎」の冒頭で、忠吾の伊三次への友情が書かれていて胸がいっぱいになった。
捕物帖としての面白さにも増して、人間模様の素晴らしさも鬼平犯科帳の魅力だと再認識。
「おそろし 三島屋変調百物語事始」 宮部みゆき
おちかは、訳あって親元を離れ、叔父である三島屋の主人伊兵衛の下に身を寄せている。
過去に辛い記憶を持つおちかに、伊兵衛は訪れた客が語る不思議な物語の聞き取り役を命じる・・・・
5つの話からなる連作短編集の形態であり、最終話で全ての話が繋がり結末を迎える。
第4話の「魔鏡」が特に印象に残った。
本人亡き後も鏡の中に魂が生きているのが怖かった。(特に夜中に読んでいたから震え上がった!)
「sex」 石田衣良
タイトルどおりセックスをテーマにした短編集。
色んなシチュエーションが書かれていたけど、恋人同士がエクスタシーを味わうために、
夜の散歩に出掛ける「夜あるく」が好きだった。
普段馴染みのない林業に携わる人々の日常が書かれていて興味深く面白かった。
「面倒くさがりっつうか、適応能力が高いっつうか・・・」
↑は、村の日常に少し慣れた勇気の呟き。勇気自身は、なにもない村に反抗するでもなく流されるように
馴染んでいく自分をふがいなさそうに言ってるけど、それは彼が柔軟だからだろうなと思った。
しなやかで柔軟な心の持ち主、私はこういう人を尊敬する。
千年杉に乗って山腹を疾走する祭りのシーンは、映像的で圧巻だった。
いつもは連作短編の形態なんだけど、今回は特別長編だった。
鬼平始め火盗改め全体に挑戦するかのように刺客が襲ってくる物語。
シリアスな内容に彩を添えるように、うさ忠の恋や鬼平の愚息辰蔵のダメぶりが書かれてて面白かった。
チームバチスタのシリーズ。
ドラマを先に観てたので、人物設定にやや違和感があったものの楽しめた。
網膜芽腫で眼球摘出の運命の少年、天才的な歌の才能を持つ看護師、現在は病気療養中の伝説の歌姫。
そこに、田口白鳥コンビが絡んでくる。
「雛の鮨 料理人季蔵捕物控」 和田はつ子
ずっと気になってたシリーズの第1巻。
元は、武士だったが訳あって料理人となり一膳飯屋の塩梅屋を手伝っている季蔵が主役の捕物帖。
面白いし読みやすいんだけど、ちょっとあっさり物足りない感じ。
「悲桜餅 料理人季蔵捕物控」 和田はつ子
シリーズ第2弾。
今は亡き、塩梅屋の前主人の長次郎の後を継いで、奉行の下働きも兼ねるようになった季蔵。
でも、やむをえない場合は殺しも請け負うって・・・
うーん。この展開ではハッピーエンドは望めないのかも。