まぶりなの怠惰な日常

純ちゃん、お誕生日おめでとうございます💕

「クジラの彼」 有川浩

イメージ 1

 ronronさんに、教えてもらって読み始めた一冊です。
 
 まず、作者の名は、ありかわ ひろと読み、女性です。

 なのに、私の行く本屋では、なぜか男性作家の棚に並べられてます。

 余談ですが、この本屋、柴田よしきも男性作家と思ってますから・・・。

 さて、内容は、自衛隊を舞台に繰り広げられる、機密漏えい、内部告発・・・・

 という堅苦しいものでは全くなく・・・・

 それは、それはどこまでも甘い、色恋沙汰オンリーです。

 作者本人が、あとがきで、「ベタ甘ラブロマ好きで何が悪い!!」って開き直ってる程ですから。

 表題作の「クジラの彼」は、潜水艦乗りとOLのラブストーリーです。

 潜水艦の航海スケジュールは、防衛機密の為、一度海に出ると、今度いつ戻ってくるか、

 一切周囲にはわからない・・・。

 そんな不安な状態で、距離と逢えない時間を乗り越え、ふたりが本当の恋人同士になっていく

 過程が、甘く切なく描かれています。

 この潜水艦乗りの彼氏が、シャイな人物で、長期間待ちわびてる彼女に対し、

 実に素っ気無いメールを送ります。

 「元気ですか?こっちは元気です。夕食はカレーです。」・・・おしまい。

 これに対し、もっと恋人同士の甘さを期待してた彼女は、

 「小学生の日記か!!」と不満気。(笑)

 だけど、私に言わせれば、好きな人が、こんないたいけなメールをくれたら愛しさ倍増だけどなぁ。

 

 表題作の他にも五編、自衛官たちの恋愛の話が収録されていますが、どのストーリーも人物が

 男も女も魅力的で、可愛く一途なところが共通点です。

 舞台が自衛隊なので、専門的な内容が随所にちりばめられてて、そのストイックなかっこよさが

 余計に彼らの恋愛の甘さを引き立ててるように思えます。

 この作品以前に発表された「海の底」「空の中」(これらも自衛隊の話)も、読んでみたいです。