まぶりなの怠惰な日常

純ちゃん、お誕生日おめでとうございます💕

「こどもの一生」 中島らも

イメージ 1

 らもさんの本を読むのは、久しぶりでした。

 ざっと、あらすじ説明・・・

 舞台は、瀬戸内海の小島にあるセラピー施設。
 
 その島を仕事で訪れた社長と部下、そして先に入所していた女2人と男1人の患者の計5人が、

 投薬と催眠術を使った治療により、子供時代へと遡ってゆく・・・

 意識が子供になっても、社長は相変わらず、横暴で我がまま。

 残った4人は、社長を仲間はずれにする為に、「山田のおじさん」という架空の人物を作り上げる。

 最初は、悪ふざけだったはずが、想像の産物である「山田のおじさん」が、実際に施設に現れ・・・

 中島らもが遺した超B級ホラー。




 最初の方は、らもさん特有のギャグが連発され笑えるので、どこがホラーなんだろう?と思ってると、

 「山田のおじさん」が登場してからは、坂を転げるように一気に恐怖へと突き進んで行きました。

 綾辻行人の「殺人鬼」シリーズを思わせる、残忍なスプラッターシーンもあり、ぞっとしました。

 ただ・・・惜しいことにラストが拍子抜け。

 あっけなく終わりすぎというか、こうでしか終われなかったのもわかるんですが。

 せっかく、想念が実体化するという面白い題材なのだから、もう少し楽しませて欲しかったです。