まぶりなの怠惰な日常

純ちゃん、お誕生日おめでとうございます💕

「陰摩羅鬼の瑕」 京極夏彦

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 「姑獲鳥(うぶめ)の夏」からスタートした京極夏彦の人気妖怪シリーズの第7弾です。
 陰摩羅鬼・・・(おんもらき)黒い鶴のような姿の妖怪。これが、今回のストーリーのモチーフに
 なっている妖怪です。

 舞台は、周囲から「鳥の城」と呼ばれている、鳥の剥製だらけの洋館。
 館の主である伯爵の婚礼のたびに、過去4度も花嫁が何者かによって殺害される。
 そして、5度目の婚礼の儀式が、再び行われようとして・・・

 本業は、古本屋でありながら、神主でもあり、更に憑き物落としの顔も持つ主人公の京極堂を始め、
 いつもながら、登場人物のキャラクターの面白さも魅力のひとつです。

 文庫なのに、1200ページを越える分厚い作品ですが、後半は憑かれたように、一気に読み切って
 しまいました。
  
 「貴方にとって 生きて居ることと云うのは、どのような意味を持つのです。」

 この伯爵の問いかけが、全ての謎のキーワードとなります。

 久しぶりに、読書の醍醐味を味わうことが出来た一冊です。